[ED]教育・医療・福祉施設 > 2011.03 | ||
国府台の河岸段丘上に立地する保育園の老朽化に伴う増改築である。北側真向いに桜の名所である里見公園,南側に医科歯科大キャンパスをもつ静かな住宅地に嵌め込まれたやや不整形な敷地である上,近隣や敷地内既存母子ホームへの配慮,あわただしい単年度事業(仮設園舎/引越/解体/埋蔵物調査を含む)など、多くの困難な条件を全てクリアする最適解が求められた。 近い将来に見込まれる母子ホームを含めた数多くのマスタープランの試行錯誤を経て現案に落ち着いたこの計画は,南に新園庭と守られた保育室,北側道路/公園に面して開かれた地域支援施設やランチルームを配置した,オーソドックスなプランニングとなった。また敷地の高低差に従ったゆるやかなスキップフロアの断面構成とし,計画底地の微地形に極力なじませている。 永い活動実績で培われた保育技術やノーハウを踏まえ,蓄積された懸案を改善しつつビジョンを持って次世代へ引き継ぐこと,安定した保育方針の実践の場としての新しい生活空間づくり,QOLの向上を意識した建築/環境を求めたものである。母子等を含めたGRAND OPENによりさらに充実した地域児童福祉施設の拠点として完成し,新たな活動がスタートできることが望まれている。 |