[ED]教育・医療・福祉施設 > 2016.3 |
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敷地は、下総台地の西端/江戸川沿いの崖線上の緑地と住宅地に接した静かな一角にある。向かいに市川市立里見公園をもつ北側の前面道路に狭い間口で接し、北下がりのごく緩やかな傾斜地で、南西に向かって鉤の手にまがった敷地の奥半分が当該施設の建設地である。5年前に先行整備された保育園建物と園庭や緑地、その他のオープンスペースを最大限確保しつつ、30世帯約2,000uの建物を収めるには、「8室/床・中廊下・地上5階建(基準法的には6階)」が建築計画的な必然であった。 母子生活支援施設の「子どたちが家庭的な環境で養育される権利をもつ」ことは、施設整備の主要な理念のひとつであるが、新築された各母子室と母子ホーム全体が子どもたちとその母親にとって「しばしの安らぎの家」であることが実現されなければならない。 『国府台母子ホーム』はその意味で、「国府台緑地を行く“箱舟のケビン”」かもしれない。 |