[ED]教育・医療・福祉施設 > 2019.8 |
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“well being”な母子の家 本建物は、遠くに大阪城や「あべのハルカス」を展望する天王寺区東成区の住宅地に、旧建物に隣接して計画/移転改築された、「50世帯の母子生活支援施設」です。築約50の老朽化した旧施設建物を、新しい設置基準(母子室面積30u以上/戸)で整備する事業で、懸案であった利用者母子家族の生活単位空間/環境を大きく改善しようとするものです。それは、「旧東さくら園」が、約19u/戸であったものを大幅に拡張し、各室内にキッチン・洗面・浴室設備を設けた新しい生活空間です。母子の居住スペースは2〜7階に配置されますが、低層部に共用各室が配置されています。 特に1階エントランスホール回りは、『さくらキッチン』と名付けられた開放的な多目的スペースですが、そこは利用者家族、施設スタッフや地域住民が出合い、交流し、くつろぎながら活動できる、「アイランド型キッチンカウンターをもったフリースペース」です。そこでは、地域の子どもたちのための『子ども食堂』も開設されます。 新生し、『リアン東さくら』(リアン;笑顔/絆)と名付けられたこの施設は、これまでの長い活動実績を踏まえ、その蓄積の上にさらに生活環境をブラッシュアップし、地域の理解と協力のもとに調和よく存在し続ける必要があり、改めて新施設のよりよいハウスキープの維持と、地域生活のマナーの点検・確立が求まられています。それにより“well-beingな”=「母子の健全で快適な」生活空間・環境を再構築し、新たなまちづくりの一翼を担ってゆくことを目指しています。 (藤木隆男) |